オーケストラ・プロジェクト2006 企画趣旨

 オーケストラ・プロジェクトは、1979年以来20回に及ぶ新作オーケストラ曲の自主公演を続けてまいりました。今年度のオーケストラ・プロジェクト2006では、中村滋延、森垣桂一、山内雅弘、小鍛冶邦隆の4作品の初演を予定しています。
 独創的なオーケストラ音楽の創作運動としてのオーケストラ・プロジェクトの理念は、今年没後10周年を迎える武満徹(1930〜1996)が1957年に発表した《弦楽のためのレクイエム》以来40年にも及ぶ武満の作曲活動にも代表されるような、戦後日本における現代オーケストラ音楽史と深く関わるものと自負しています。そこで私たちオーケストラ・プロジェクト2006同人は、この度の作品展を武満徹に捧げることで、オーケストラ・プロジェクトの歩みと未来を望見してみたいと思います。武満の音楽への距離は各人各様ですが、オーケストラ音楽創造の理念では私たちもまた武満の創作活動を里程標とするものに違いありません。
 1989年以来、オーケストラ・プロジェクトに献身的な協力いただいている東京交響楽団により、1957年に武満の出世作である《弦楽のためのレクイエム》が初演されたということも暗示的です。今回のオーケストラ・プロジェクト2006公演では初演以来半世紀にいたる《弦楽のためのレクイエム》をプログラム冒頭に置き、日本オーケストラ音楽の新たな創造を展開する意欲を示したいと思います。